米、対イラン決議案で譲歩
「国連安保理上程」と「NPT違反」を文面から放棄か―IAEA理事会
【ウィーン24日小川敏】イランの核問題を協議する国際原子力機関(IAEA)の理事会(理事国三十五カ国)は二十四日、対イラン決意案作成で非公式協議を継続した。
決議案の文面で米国と欧州理事国は対立してきたが、理事国筋によれば、米国が先週末、イラン問題を国連安保理に上程することを放棄すると共に、「イランが核拡散防止条約(NPT)を違反した」との表現を決議案から外すと決定、欧州理事国側に譲歩したという。
そのため、イランが過去、IAEAとの間で締結した保障措置協定を違反した事実を強く非難する一方、IAEAに広範囲の査察を認可する追加議定書に早期署名と発効を表明、ウラン濃縮活動の一時停止をしたイランの対応に一定の評価を下す内容の「非難決議」案が二十六日に再開予定の理事会で採択される可能性が高まってきた。
欧州理事国関係者筋によれば、二十四日午後にも決議案がまとめられ、理事国に送付されるという。
イラン側は「追加議定書の署名、ウラン濃縮停止問題も理事会の出方次第」(IAEA問題担当のサレヒ大使)と主張、理事会の決議案協議の行方を注視してきたが、同国外交官は「いい方向に向かってきた」と語った。