フセイン氏との連絡役はラマダン元副大統領1人のみ
ラジオもテレビもなく精神的に不安定
【カイロ6日鈴木眞吉】アラブ系週刊誌「アル・ワタン・アル・アラビ」が、八月八日付け最新号で、フセイン・イラク元大統領周辺からの情報として報じたところによると、フセイン氏は現在、ラジオもテレビもないイラク西方の砂漠地帯に隠れ住んでおり、連絡役はラマダン元副大統領一人のみで、ラマダン氏以外はフセイン氏の居場所がわからないようになっている。
同氏の二人の息子ウダイ氏とクサイ氏が死亡した件については、ラマダン氏が直接口頭で伝えたという。
同報道によると、フセイン氏は、彼の創設した組織の全てが破壊され、家族とも離ればなれになったことから、精神状態も雰囲気もおもわしくなく、持病の腰痛も悪化して、精神的にも肉体的にも病気の状態にあるという。
ただ、そんな中にありながらも、フセイン氏は、米軍及び米軍の統治を支援する人物に対する復讐を計画しているとされるが、誰もその内容は知らされていないという。
なお、同報道は、サダム・フェダイーン(挺身隊)や旧軍人の一部がフセイン氏を守り、行動しているようだとも伝えている。
フセイン氏は、米軍当局の追跡の手を逃れるため、ラマダン氏以外の今までの護衛を全て解任、まったく新たな護衛隊を組織しているという。
フセイン氏は、多額の秘密資金数千万ドルと武器類を、ヨルダンやシリアとの国境付近の砂漠地帯に分散して隠し持ち、たとえ米軍が捜索しても、それらを発見することが出来ないだろうと同誌は伝えている。
同誌はまた、フセイン氏は最近、アラブ系テレビを通して自身の生存を強調し、また、依然として自身がイラクの大統領であり、イラク国民に対する命令を下していると見せかけており、このことは、米兵攻撃の背後にフセイン氏が存在しているとの誤解を生じさせることになり、米軍が最も憂慮していることだとも報じた。