バグダッド包囲網完成へ―米軍
中心部に初の砲撃
【カイロ6日時事】イラクの首都バグダッド攻略を展開している米軍は六日、完全包囲網の構築を開始し、米陸軍は首都外縁の西側一帯を制圧した。米海兵隊も首都南東から北方への前進を続けており、包囲網は同日中にも完成する見通し。こうした中、米軍は市中心部に迫撃砲によるとみられる初の砲撃を加えたもようだ。米軍は五日の首都突入作戦で、イラク軍の死者が二千人に達したと発表した。
情報を総合すると、バグダッド中心部から南西約二十キロに位置する国際空港を確保している米陸軍第三歩兵師団所属部隊は、首都外縁を西回りに北上、包囲網の西半分を完成した。南東郊外に拠点を築いている米海兵隊も東回りで北上し、北東の市境まで約二キロの地点へと進んだ。米軍の包囲網は、市内を南北に流れるチグリス川を挟む形で西半分を陸軍、東半分を海兵隊が受け持つ計画になっている。
AFP通信によれば、第三歩兵師団は七十キロに及ぶ北上の過程で、イラク軍戦車大隊と遭遇。米軍側は戦車・装甲車七十五両を破壊し、大隊を撃破したことを明らかにした。
北方では、フセイン大統領の故郷であるティクリットと首都を結ぶルートは既に米特殊部隊が実質的に確保しており、米陸軍はこのルートも制圧下に置いた。
首都攻略に向けた部隊展開の基点となる国際空港に対する増強も進み、ロイター通信によれば、空港駐留の兵力は約七千人に達した。
米CNNテレビによると、五日に初の首都突入作戦を実施した第三歩兵師団は六日早朝も市中心部まで進出する示威行動を実施した。
首都攻略の地上部隊を援護する米英空軍は、イラク軍の防空能力は壊滅し、制空権を確保したと判断。今後は二十四時間態勢で地上部隊に対する空中近接支援作戦に切り替える方針を明らかにしている。
バグダッドでは、市街戦の不安から六日までに市民数千人が脱出した。こうした中、イラク当局は夜間の人および車両の首都出入りを禁止すると発表した。