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「抵抗不能」か「わな」か/弱いイラク

 【カイロ5日時事】米軍部隊は五日、首都中心部に向けて進撃を開始したが、首都突入がイラク側の抵抗能力を探るための限定的進攻か、市街戦を視野に入れた本格進攻の開始を意味するのか見方は割れる。ただ、いずれにしても首都攻防戦開始以来のイラク側の反撃は予想以上に弱く、専門家の間では、驚きをもって受け止められている。組織的抵抗を行うための統制が既に崩れているのか、本格的な反撃を控えているのか、イラク側の真意は不透明だ。

 フセイン政権は、首都防衛を最大課題に掲げていた割には、枢要施設である国際空港を比較的短時間で制圧された。首都周辺を守っていた精鋭・共和国防衛隊ももろさを露呈した。

 英国際戦略研究所(IISS)は、「(組織としての)イラク軍は消滅し、市民の中に溶け込んだようだ」と分析。その上で、五日の首都中心部への米軍部隊進撃はイラク側の抵抗の度合いを探るための作戦と位置付けている。

 ただ、イラク側は当初から、首都決戦はあくまで激しい市街戦と位置付けている。このため、「イラク側は、米軍部隊をさらに市中心部におびき寄せるためのわなを仕掛けているのではないか」(エジプトのアルアハラム政治戦略研究所)との見方もなお存在する。

 五日の進撃は大規模な情報戦の一環とも考えられる。英BBC放送は、米軍部隊の一部が市中心部の大統領関連施設から南に二キロのバグダッド大学付近に進出したとの未確認情報を報道したが、カタールの衛星テレビ局アルジャジーラは、そうした形跡はないと伝えている。

 ホサム・スウェラム元エジプト軍戦略センター長官は「情報戦だったとすれば、米軍はたやすく市街への出入りができることをバグダッド市民に悟らせ、動揺を広げるのが狙い」と指摘。しかし、フセイン大統領が四日にバグダッドに姿を見せたことを市民の多くが知っており、アルジャジーラはバグダッド発で「強まっているのはえん戦気分よりも士気だ」と伝えている。

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