影武者か?フセイン大統領、街頭に
熱狂的な歓迎を受ける
【カイロ4日鈴木眞吉】イラクのフセイン大統領が、バグダッド市内の街頭に現れ、市民から熱狂的な歓迎を受け、群衆に囲まれた。カタールの衛星テレビ「アルジャジーラ」が四日夜(日本時間五日未明)、イラク国営テレビが放映したものとしてその映像を流した。米英軍及び反体制派などからの暗殺を警戒して、細心の注意を払っているはずの大統領が、数人の護衛をともにしているとはいえ、バグダッド市民と直接握手をしたり、本人の手にキスを受けている様子は、にわかには信じられない場面だ。
映像では、軍服にベレー帽を被って、落ち着いた様子の同大統領が、群集の熱狂的は誓いの言葉を受けている様子が映し出された。群集は「血も心も捧げて大統領を守る」などと叫び狂喜している。
大統領は、町の中というよりは農道の一角に突然現れた感じだが、同大統領の姿に気付いた市民があちこちから集まり、先を争って大統領の手の甲にキスをした。その総数は約三十人前後だ。その後、市民らは大統領を囲んで手を挙げ、口々に誓いの言葉を叫んで気勢を上げた。集った市民はほとんどが男性で、「さくら」である可能性も考えられる。
同映像の撮影日時は明らかにされていないが、一部報道は、映像の背後に黒煙が上がっている様子も見られることから、開戦後に収録されたものとの見方を伝えている。
サダム国際空港が制圧され、連合軍がバグダッドに着々と進撃している中、大統領の健在ぶりを示して国民を鼓舞する狙いがあったものと思われる。
大統領とされる人物が本物か影武者か、今後論議を呼ぶ可能性がある。