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米軍、首都まで30キロ

化学兵器使用を懸念

 【カイロ2日鈴木眞吉】カタールの首都ドーハからの報道によると、米中央軍のブルックス副作戦部長は二日、同地で記者会見し、米海兵隊が、イラクの首都バグダッドから南東約百六十キロ地点のクト付近で、共和国防衛隊バグダッド師団を壊滅させたと語った。イラク側に大量の戦死者が出ているもようだ。クトはチグリス川に面した交通の要所。戦闘で米軍側に被害はなかった。

 バグダッド師団は兵力約一万千人と言われていたが、米英軍のここ数日の空爆で六千人に激減していたという。その半数は正規の訓練が施されていない民兵の可能性が高い。米海兵隊はその後、バグダッド方向に進軍を続け、チグリス川を渡って、首都まで約四十キロの地点まで進撃した。

 ブルックス副部長は更に、イラク側は バグダッド周辺に化学兵器使用の限界線を引いていると指摘、既に米英軍はその限界戦を超えているとの見解を示した。米軍はすでに化学防護服を着用して戦闘に臨んでいる。

 限界線(レッドライン)とは、イラク政府指導部がバグダッドの周囲に赤い線を引き、この線を米軍が越えれば化学兵器を使用してもいいとされている線。

 ロイター通信によると米軍先頭部隊は二日午後までに、バグダッドまで三十キロ付近に到達したという。首都決戦が間近に迫っているようだ。

 一方、バグダッド南西八十キロ地点のカルバラでは、米第三歩兵師団は三十一日の戦闘で、ユーフラテス川にかかる橋を確保していたが、渡った後の追撃を警戒し、共和国防衛隊のメディナおよびネブガドネザル師団を攻撃、激戦の末、同市を包囲、また首都への幹線道路が通るカルバラ峡谷を制圧した。この戦闘でイラク兵約三十人を捕虜にしたという。

 約六千人のイラク兵の多くはカルバラ市内に撤退したが、米軍は市街戦を避けてバグダッド面に進軍している。この戦闘は丸一日かかるものと予想されたが、わずか三時間で終了したという。

 中部ナジャフでは、米第101空挺師団が精鋭の民兵組織「フェダイン・サダム」に攻撃を加えた。

 その他、南部のナジャフや北部のモスル、バグダッド市内などには激しい空爆が行われた。

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