イラク、初の自爆攻撃
車爆弾で米兵4人が犠牲
共和国防衛隊に空から攻撃、50人死亡
【カイロ29日時事】米英軍のイラク進攻作戦は開始から十日目の二十九日、イラク側が米軍に対する初の自爆攻撃を行い、米兵四人が死亡した。開戦前から、米英軍はイラク側の自爆テロ戦術を警戒していた。
米軍当局者によれば、首都バグダッド南方約百六十キロのナジャフ近郊の検問所に乗りつけたタクシーの運転手が助けを求めるしぐさをしたため、兵士が車に近づいたところ、運転手は爆弾を起爆したという。イラク政府はこれまで、自爆テロ攻撃が実行に移されたと発表していたが、この日の攻撃は確認された初のケースになる。
一方、イラクの首都バグダッド攻略を目指す米英軍部隊は首都南方約八十キロのカルバラ周辺に布陣している精鋭・共和国防衛隊を主力とするイラク部隊に対し、地上攻撃ヘリコプターと戦闘爆撃機による大規模な攻撃を加えた。「戦車キラー」と呼ばれるA10地上攻撃機も投入された。
米軍によれば、この攻撃で兵士五十人を殺害、戦車など車両二十五両を破壊した。この戦闘には、米第一○一空挺(くうてい)師団も初めて参加、同師団傘下の攻撃ヘリ「アパッチ」編隊三十機が投入され、全機無事帰投した。
首都への突入路を開く「カルバラ会戦」を控え、米軍は本格的な地上攻撃を開始する前に、空からの攻撃を拡大し、イラク兵力の損耗を図る戦術だ。
しかし、最長五百キロもの補給線を抱える米軍はイラク民兵の後方ゲリラ戦術もあり、ここに来て、燃料・食糧不足に悩み、今後数日間、一線部隊の前進を停止する見通しになった。その間、地上部隊は燃料・弾薬の集積を待つとともに、現陣地の強化と戦線の整理を実施する。
米英軍の首都空爆は二十九日も続けられた。イラクのサハフ情報相は、市場爆撃を含む二十八日からの首都空爆で、六十八人が死亡、百七人が負傷したと発表した。