首都決戦控え最大級の空爆―米英軍
先頭部隊へのイラク側圧力増大
【カイロ28日時事】米英軍とイラク軍の攻防戦は二十八日、首都バグダッドを目指す米軍先頭部隊へのイラク側圧力が増大。これに対し、米英軍は首都南方を守備するイラク精鋭の共和国防衛隊との「決戦」を控え、空爆を強化している。二十七日夜から二十八日朝にかけ、バグダッドに開戦後最大級の爆撃を実施、イラク軍指揮系統の寸断を狙い、通信施設に攻撃を加えた。
開戦後、急進撃した米地上軍は、後方の補給線を狙うイラク民兵の後方かく乱戦術に悩まされる一方、首都南方百六十キロのナジャフ方面に進出した米陸軍は、イラク側の本格的な反撃に直面。二十八日未明には夜襲を掛けた千五百人のイラク部隊と交戦した。米先頭部隊は同八十キロのカルバラで共和国防衛隊メディナ師団所属部隊を含む六千人のイラク部隊と対峙(たいじ)を続けており、イラク側はナジャフで攻勢に出ることにより、カルバラに対する米軍の部隊増強を阻止する狙いとみられる。
イラク政府は二十八日、ナジャフに対する米英の爆撃で民間人二十六人死亡、六十人負傷と発表した。
また、英BBC放送によれば、米海兵隊が展開しているナシリヤ方面とナジャフを結ぶ補給の要衝サマワでも戦闘が続いている。イラク側は一連の戦闘で、米軍の戦車・装甲車三十三両を破壊、米兵四人を殺害したと主張した。
米英軍は過去一週間の大規模空爆にもかかわらず、イラク軍の通信・指揮系統網をつぶし切っていないと判断。バグダッドの通信施設や中心部の政府庁舎地区に対し、集中爆撃を加えた。米CNNテレビなどによれば、地下施設も破壊する能力がある大型特殊爆弾「バンカー・バスター」が投下されたという。米軍指導部は、二、三日後にも首都進撃の突破口を開くカルバラでの「会戦」が始まる可能性を指摘しており、首都周辺への空爆の規模を一段と拡大する作戦だ。