米英軍、イラク北部戦線でも本格始動
反体制派との連携カギに
【アンカラ25日時事】イラク南部から首都バグダッドに向けて進撃を続ける米英軍は、北部のクルド自治区でも戦線構築を本格化させ始めた。二十三日夜以降、大油田地帯のキルクークなどを集中的に空爆しており、クルド人反体制勢力との連携強化がカギになりそうだ。
AFP通信によると、米軍は二十四日朝、フセイン政権が支配する都市キルクークのイラク軍防衛部隊に対する大規模な空爆を行い、多数の死傷者が出た。さらに、同市東方約四十キロのクルド人側の支配地チャムチャマルを見下ろす山岳部や、北西のピルダウドのイラク側陣地も爆撃した。
米軍は自治区側の主要都市スレイマニヤ近郊の空港に特殊部隊数百人を送り込み、空港を改修して、北部戦線構築を急いでいるもよう。
こうした動きに呼応して、クルド二大勢力のクルド愛国同盟(PUK)とクルド民主党(KDP)は、米軍指揮下での戦闘参加に同意。既にクルド人部隊がイラク軍を攻撃したとの情報もある。
しかし、これら反体制派が求めるイラク人主導の早期の新政権樹立に米政府が慎重なため、開戦後も、反体制派の立場はあいまいなままだ。民族利害や石油権益も絡むイラク北部では、トルコ軍も大規模な進駐の構えを見せているだけに、今後の情勢は波乱含みだ。