米海兵隊が渡河、バグダッドへ
フセイン大統領はティクリットに避難か
【カイロ25日鈴木眞吉】米英軍とイラク軍はイラク南部ナシリヤで、ユーフラテス川に架かる複数の橋の確保をめぐり、激しい戦闘を繰り広げていたが、米海兵隊は二十五日、ユーフラテス川を渡った。カタールの衛星テレビ、アルジャジーラがロイター通信の報道として同日午後、報じた。
報道によると、同地では、米軍は、北へ抜ける新たな補給ルートの確保を試みて戦闘ヘリコプター「コブラ」と野砲で攻撃、イラク側が激しく抵抗していた。
米紙は、ナシリヤには四百人程度のイラク兵が残っており「戦闘は市街戦の様相を呈し始めている」と伝えている。ナシリヤはバグダッドに通じる橋を有した重要な戦略拠点都市。
また同日午後には、イラク南部の都市バスラが、米英軍によるミサイル攻撃を受けた。攻撃後、バスラ市内には、パトカーを交えた多数の車両や自転車に乗ったイラク人が主要道路をデモ行進、米英軍による進攻反対を叫んだ。
米軍の先頭部隊は既に、首都バグダッドから約八十キロ南の都市カルバラ近辺に到達し、イラク側の最精鋭、共和国防衛隊のメディナ師団との戦闘開始に向け準備をしているとされているが、後方のナシリヤでの戦況いかんでは、先頭部隊への補給路を絶たれる可能性もあり、イラク軍側の戦線寸断攻撃にさらされる危険性も指摘されている。
首都バグダッドでも午後、数発のミサイルが撃ちこまれている。フセイン大統領は、二十日の奇襲攻撃をかわし、同大統領の故郷ティクリットに避難しているとの情報もある。