フセイン大統領、テレビで徹底抗戦呼びかけ
「殉教者は楽園に」
【カイロ24日鈴木眞吉】イラクのフセイン大統領は二十四日午前十一時(日本時間同日午後五時)過ぎ、国民向けのテレビ演説を行い、「殉教者は楽園に召されることが約束されている」と語り、イスラム教的色彩の強い演説で、国民や兵士に、ジハード(聖戦)の精神をもって徹底抗戦するよう呼びかけた。
フセイン大統領は、米英軍による初日の空爆を受け、死亡または負傷したとの情報が流れされており、自らテレビ出演することによってこれらの情報を打ち消し、実権を掌握していることを誇示して、国民に徹底抗戦の決意を促す意図があったものとみられる。
同大統領は演説の中で、「苦難を忍耐し、信仰を持ち、敵の侵略と不正義と戦い、抵抗すれば、神が勝利をもたらす」と語り、ジハードの精神を持って戦うよう促している。イスラム教的表現を多用することにより、対米英戦を、イスラム教対キリスト教の戦いに持ち込むことによって勝利しようとする、同大統領の真骨頂が表現された演説内容だ。戦う自国民をムジャヒディン(イスラム聖戦士)と呼ぶことによって、宗教色を前面に出し、イスラム教の信仰を最大限に利用しようとする意図が伺える。