南部主要都市バスラで1個師団8千人投降
米英軍、バグダッド中心部を猛爆
衝撃と恐怖作戦開始、フセイン政権統制失う
大統領宮殿など政府中枢施設が炎上
【カイロ22日鈴木眞吉】イラク攻撃を続行中の米英軍は二十一日午後九時(日本時間二十二日午前三時)過ぎ、首都バグダッド市中心部を猛爆し、「衝撃と恐怖作戦」を開始した。精密誘導爆弾やトマホーク巡航ミサイルなどを使った二十五回前後に及ぶ波状的な大規模空爆により、フセイン大統領の権威を象徴するチグリス川西岸の大統領宮殿(共和国宮殿)や共和国防衛隊施設、政府中枢施設などが次々に炎上、上空には数本の巨大な「きのこ雲」が発生した。爆撃機の轟音と迎撃の銃声、空襲警報のサイレンなどが鳴り響き、人口五百万人の古都を揺るがした。
一方、イラク北部の主要都市モスルや、油田地帯のキルクークに対しても同日夜、空爆が行われ、「共和国防衛隊」施設など軍事施設が爆撃とされた。大統領の出身地ティクリートも空爆を受けた。
同夜の大規模空爆にはB1、B2、B52の各爆撃機を含む数百機の航空機が動員され、千発のミサイルと爆弾が投下された。
なおバグダッド市内への空爆は二十二日早朝にも行われ、六発のミサイルが打ち込まれた。
大規模空爆後、ワシントンで記者会見したラムズフェルド米国防長官は、「イラクは国家の統制を失いつつある」と述べ、米軍の空爆がイラク軍の指揮系統などを破壊しており、作戦が順調に進んでいることを強調した。
二十二日正午には、南部の主要都市バスラが、F16戦闘機による爆撃を受け、イラク人五十人が死亡した。カタールの衛星テレビ「アルジャジーラ」が同日報じた。バスラでは二十一日、イラク軍第五十一歩兵師団の司令官が兵士八千人と共に米英軍に投降しており、事実上陥落していた。
イラク南部から侵攻した地上軍は二十一日夜までに、バグダッドまでの距離を三百`地点にまで進軍しており、このままの速度で進めば、早ければ二十四日ごろにはバグダッドをうかがう地点に到達するものと見られ、今後バグダッドをめぐる地上戦が注目を集めそうだ。