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首都防衛固める―イラク

2段構えの長期化戦略

 【カイロ19日時事】米主導のイラク攻撃が間近に迫り、迎え撃つフセイン政権の戦略シナリオが鮮明になってきた。米英地上軍の進軍ルートとなるクウェート―バグダッド―北イラクを結ぶライン上に正規軍を集中させる一方、首都バグダッドを精鋭部隊で防衛。軍事筋は、国境および進軍ライン上での抵抗で米英軍の動きを遅らせた上で、首都攻防・市街戦に持ち込む「二段構え」の長期化戦略と分析している。

 一九九一年の湾岸戦争時に比べ、イラク軍の戦力低下は著しいが、首都防衛にはこれは必ずしも当てはまらない。

 安全保障専門の米シンクタンク、グローバルセキュリティー社が衛星写真などに基づいて再現したイラク軍の展開状況では、大統領警護隊(最大二万六千人)と共和国防衛隊三個師団(約三万人)および、正規軍一軍団が首都を取り囲むように配備されている。十八日付の英紙ガーディアンによれば、バグダッドとその周辺での対空砲の密集度は「世界最大規模」で、首都防衛力は湾岸戦争時よりも向上しているという。

 一方、正規軍の大半は北部のクルド人地域との境界線やクウェート国境に集中。礫(れき)砂漠で拠点都市のない西部の防衛は、さほど重視されていないようだ。

 正規軍は国境防衛や進軍を遅らせるのが主な役割とみられ、障害物を設けて車両の進行を遅らせる原始的なものから油田の破壊・放火まで、さまざま妨害作戦が予想される。ただし、正規軍からは緒戦で投降者が続出すると指摘する向きが多い。仮に、こうした作戦が実行されても「米英軍の進軍にせいぜい一、二日程度の遅れを出すのが精いっぱい」(エジプト軍元高官)という。

 イラクが今回、大量破壊兵器を使うかどうかは見当がつかない。同兵器を保有しているとしても、使えば「米英の不当な侵略」という自らの主張を根底から覆しかねないためだ。

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