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フセイン亡命、可能性は皆無―イラク

開戦後に生き残り戦術浮上も

 【カイロ18日時事】ブッシュ米大統領は十七日、イラク攻撃回避の条件としてフセイン大統領と二人の息子に四十八時間以内の亡命を迫った。イラク問題専門家や外交筋はいずれも、亡命の可能性は皆無との見方で一致しており、開戦は避けられない見通しだ。

 フセイン大統領亡命の選択肢は昨年来、アラブ諸国が米政府と協議しながら試みてきた。当初はエジプト、サウジアラビア、トルコが水面下で、また、今月初めのアラブ首脳会議では、アラブ首長国連邦(UAE)がアラブ諸国として初めて退陣要求を公言。だが、イラク側はいずれの呼び掛けにも強硬に反発してきた。

 イスラエル・ハイファ大学のイラク専門家アマチア・バラム氏は、フセイン大統領は「病的な楽観論者」と指摘。今に至ってもなお、生き残りが可能と考えているとみる。さらに、イラクは名誉を重んじる典型的な部族社会。指導者としてのこれまでの半生を「敗北者」におとしめる亡命の道を選ぶとは考えにくいとしている。

 ブッシュ大統領は長男ウダイ、二男クサイの両氏にも亡命を求めた。クサイ氏への権限移譲の観測はブッシュ政権誕生前からあったが、この日の最後通告で、権限移譲による攻撃回避のシナリオは封じられた。

 しかし、生き残り戦術として、フセイン大統領が今後、退陣・亡命を持ち出す可能性は全くないわけではない。ただし、そうした戦術が浮上するとしても、それは開戦後とみられている。

 同大統領は緒戦の猛爆をやり過ごし、首都バグダッドの防衛に全力を挙げる方針とみられている。軍事筋は「市街戦になり戦闘が長期化すれば、逃亡ではなく戦争の終結を大義名分にした『名誉ある退陣』をフセイン氏が持ち出す可能性はある」としている。

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