国境沿いに軍事拠点4カ所―ヨルダン
米軍など3千人以上駐留
【アンマン16日時事】イラク攻撃の可能性が高まる中、同国と国境を接するヨルダンの砂漠地帯に四カ所の軍事拠点が設置され、米英両軍三千人以上が駐留していることが十六日までに分かった。ヨルダン政府高官が語った。
ヨルダンは石油輸入のほぼすべてをイラクに頼っているが、同国との国交断絶に備え周辺諸国との輸入交渉を活発に行っている。
同高官によると、ヨルダン国内に駐留しているのは、ミサイル迎撃部隊と偵察部隊。開戦後にイラクが発射するとみられるスカッド・ミサイルの基地を特定するのが任務。四カ所の駐留拠点には軍用機やヘリコプター、迎撃ミサイル「パトリオット」などが配備されているという。米中央軍のフランクス司令官は十一日、首都アンマンを訪れ、ヨルダン当局者と協議した。
一方、ヨルダンのムアシェル外相がクウェートを訪れ、同国政府当局者から開戦後の石油輸入について大筋合意を引き出した。アブドラ国王は十五日、アラブ首長国連邦、カタール訪問に出発、同様の支援を求めるとみられる。
ヨルダン側のこうした動きに対し、イラクのサレハ貿易相は十四日、シリアからの帰途アンマンで「米国との協力は干渉しないが、ヨルダンが米軍のための侵略拠点になるなら国交断絶もあり得る」とけん制。ヨルダン政府の米国への全面協力が明らかになれば、石油輸出が停止される可能性が大きい。
ヨルダン政府の統計によると、イラクからの石油輸入量は二○○一年が約五百万トン、○二年は約五百五十万トンで、国内消費量の97%以上をイラクに依存している。