国連査察団、U2偵察機査察で事前通告
イラク人科学者が録音要求、聴取進まず
植木報道官、記者会見で明かす
【カイロ19日鈴木眞吉】バグダッドからの報道によると、イラクの大量破壊兵器査察を続けている国連査察団の植木安弘報道官は十八日バグダッドで行われた記者会見で、十七日行われた初のU2偵察機査察について、査察開始の四十八時間前にイラク側に事前通告し、安全を保障する確認を得ていたことを明らかにした。イラク側への事前通告が、イラク当局の大量破壊兵器隠匿を促す可能性もあり、国連査察団側の対応に懸念の声が上がっている。
一方、同記者会見で、植木報道官は、査察団側から聴取を求められイラク人科学者が、単独聴取に応じる条件として、聴取内容の録音を要求しとことから、国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)はその条件を拒否、結局、昨年十一月末の査察開始以来、UNMOVICが単独聴取したイラク人科学者は、イラク当局が推薦した三人だけに留まっていることが明らかになった。
国際原子力機関(IAEA)は、録音を許可しているが、それでも単独聴取が出来たのはわずか七人という。IAEAが録音を認めていることに対しても国際社会から批判が強まるのは必至だ。
植木報道官は、さらに、射程百五十`を越えるとして、国連安保理決議への違反を問われている、イラクのミサイル「アル・サムード2」の総数を把握していると語り、同ミサイルを廃棄する作業に着手するかどうか、UNMOVIC本部からの指示を待っていることを明らかにした。なお、同ミサイルとその関連施設を、査察チームが重点的に査察し、調査する方針を明らかにした。