アラブ連盟緊急外相会議、大波乱
アラブサミットの日程決まらず
クウェート、声明に同意せず
【カイロ17日鈴木眞吉】十六日午前(日本時間同日夕方)、エジプトの首都カイロのアラブ連盟(二十一カ国一機構加盟、本部カイロ)本部で開会したアラブ連盟緊急外相会議は、今月下旬開催を目標としたアラブ連盟緊急首脳会談(緊急アラブサミット)の日程を最後まで決めることが出来ず、またクウェートが外相声明に同意しないなど、大波乱となって午後十時過ぎに閉会した。アラブ諸国が一致した対イラク政策を取れるかどうか疑問視する声も出始めた。
緊急外相会議は、アラブ諸国が団結して一致した見解を示すことによって、イラク問題を平和的に解決する道に影響力を与えたいとの思惑を持つムバラク・エジプト大統領が、緊急アラブ首脳会談(緊急アラブサミット)を二月下旬に開催するよう提案してアラブ連盟側にその検討を要請したことから、それを受けて連盟側が、日程や議事内容などを詰めるために緊急に外相を召集して開催されていた。
会議場から漏れる話しを総合すると、開催日に関しては一度は二十七日開催が決まったとの情報が流れたものの、二十二日を押すグループと二十七日を押すグループが対立、さらに、二月二十八日を緊急サミットとし、三月一日を通常のサミットとして二日間必要だと主張するグループも生まれて話し合いがつかず、今後のムーサ事務局長の調整に委ねられることになったという。
また、イラクからの報復攻撃が予想されるクウェートは、同会議の声明文案にあった、「アラブ諸国は、外国からのいかなる攻撃に対しても、陸海空いずれからの支援もしないことを確認した」という条文などに反発、外相声明への同意を拒否した。リビアは既に、アラブサミットについて「アラブ諸国としての面子を立てるだけの会議で 米国の攻撃を止めることは出来ない」として欠席を決め込んでいる。
なお、同会議には、欧州連合(EU)の議長国ギリシャのパパンドレウ外相も招かれた。
会場となったアラブ連盟本部前には、「イラク攻撃反対」「反イスラエル」「ブッシュ大統領批判」などを示すスローガンを掲げたデモ隊が約四十人程集まり、シュプレヒコールを叫んだ。
予想される米軍を中心とした連合軍によるイラク攻撃を前に、既に積極的な関与を準備している湾岸諸国、エジプトやヨルダンなど、穏健に事を進めたい諸国、シリアやリビア、イラクなど、対米強攻策を検討したいグループがお互いにその意見をぶつけ合う中で、アラブ諸国としての一致した政策を出せるかどうか今後の展開が注目されるところだ。