中東6カ国外相会議、イラクに査察への協力を呼びかけ
フセイン大統領亡命問題は討議されず
【カイロ24日鈴木眞吉】イラクと国境を接する主要国とエジプトを含めた中東六カ国の外相会議は二十三日、トルコのイスタンブールで開催され、イラクに対し、国連査察への一層の協力を呼びかける共同声明を採択して閉幕した。
閉会後の記者会見で主催国トルコのヤクシュ外相は、同声明について、「イラクへのメッセージだ」と語り、第一にイラク指導部への影響力を狙った声明であることを強調した。
声明では、「イラク指導部に対し、(国連査察団に)協力を続け、より積極的に説明することを呼び掛ける」とし、まずイラク側が、大量破壊兵器の能力に関する情報や原料の現状を査察団に積極的に提供し、疑惑を晴らすよう一層の努力をするよう求めた。またイラン・イラク戦争や、クウェート侵攻などに示された過去のイラクの姿勢を踏まえ、「周辺国への侵略の意図がないことを明白に示し、域内の平和と安定を回復するための責任ある態度を示すよう」求めた。
一方、戦争は危機を解決する選択肢とされるべきではないとしてイラク攻撃反対を表明、正当な判断を国連安保理が下すよう求めて、名指しはしなかったものの米国の姿勢を牽制した。
なお、イランのハラジ外相は、会議は「米国の一国主義的行動を避けるための努力を尽くすことが目的だった」と語り、シリアのシャラ外相が、「まず米国がイラクに対する脅しをやめるべきだ」と語るなど、会議に対する各国の姿勢の違いをのぞかせたものの「会議の最大の焦点はいかに戦争を避けるかだった」(マーヘル・エジプト外相)という点で共通だったようだ。
ヤクシュ・トルコの外相は、フセイ・イラク大統領の亡命問題は議題に上らなかったと語った。
同会議は当初、首脳会議として計画されたが、各国の思惑が交錯して結果的には外相会議となった。