イラク、500人の科学者リストを提出
聴取の効果を疑問視する声も
【カイロ29日鈴木眞吉】イラクの大量破壊兵器査察を続行中の国連査察団は二十八日、声明を発表し、イラクが同日、大量破壊兵器の開発に関連した科学者らの名簿を査察団に提出したことを明らかにした。名簿の中には、生物、化学、核兵器、ミサイルの各分野の開発に関わったとされる約五百人分の名前が記載されている。
査察団はこれを受けて、関係者への聞き取り調査を本格化するものと思われるが、今までの聴取では、科学者自身がイラク当局の立会いを求めるケースが続いており、秘密警察などを通じた当局の直接・間接の監視下で、効果的な聴取が出来るかどうか疑問視されている。科学者が聴取に応じるか否かは科学者自身に任されているとされ、聴取の拒否もあり得る。
イラク側は、国連査察団による科学者聴取を利用して、科学者の声を通じ、大量破壊兵器の開発及び所持を否定する声を高める可能性もあり、国連と米英を分断するというイラクが一貫して取り続けている作戦に利用することも考えられる。