イラク、改めて疑惑を完全否定
一方で追加情報提供を示唆
【カイロ20日鈴木眞吉】イラクからの報道によると、サアディ・イラク大統領顧問(科学技術担当)は十九日夕(日本時間二十日未明)、バグダッドで記者会見し、イラクの提出した大量破壊兵器開発に関する申告書について米英仏などが問題点を指摘し、またブリクス国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)委員長らが、申告書に新たな情報が含まれていないと指摘したことに対して反論し、「新たな開発をしていないのだから、申告書に新たな要素がないのは当然」と語って同兵器の開発と所持を改めて全面否定した。
このことはイラク側が、「米英仏や国連査察団が、疑惑を解明することは不可能」との読みと自信を持っていることの現れともみれるもので、サアディ顧問が同記者会見で語った、「心配しているのは、証拠を見つけられない米英の方だ」と語り、開き直りを見せている事実からうかがえる。
しかしイラクは過去、動かぬ証拠を突きつけられて初めて事実を認めるという手法を用いてきており、今回もその手法を用いるとすればイラク側の開き直りはその手法の一つに過ぎない。
イラクは一九九八年八月、査察団が疑惑を解明できない場合、「イラクが国連決議を完全に順守した」と宣言すべきだと開き直った同様の手法を取っているようだ。
一方、ラマダン・イラク副大統領は同日、バグダッドで、フランス系ラジオ局とのインタビューに応じ、「申告書は完全なものだが、必要ならば、明確化のための説明を加える用意がある」と語り、追加説明がありうることを示唆した。申請書提出の時点で、「正確かつ十分、完全なものだ」と公言しておきながら、国際社会から指摘されて初めて、意図的に申告しなかった部分を「追加」と称して提出しようとする手法は、先回の、証拠を突きつけられて初めて認めるという手法をイラク側が今回も踏襲していることを示している。このやり方は、国際社会に対する愚弄と受け止められても仕方がないだろう。