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国連高官の訪問要請―イラク

行方不明者などで協議か

 【ニューヨーク12日池本拓】イラク政府は十二日までに、国連のボロンツォフ高等調整官(元ロシア国連大使)のバグダッド訪問を招請した。同調整官は、一九九〇年のクウェート侵攻で行方不明になった人々と資産の帰国・返還問題を担当しており、イラクが訪問を要請するのは初めてのことだ。国連が同日明らかにしたもので、具体的な日取りは未定。

 国連によると、イラクのアルドゥリ国連大使は十一日、ボロンツォフ高等調整官に書簡を送り、訪問を歓迎すると表明した。

 クウェートの行方不明者・資産の問題は、大量破壊兵器開発と並んで国連・イラク間の懸案となっている。クウェート政府によると、イラク軍はクウェートを占領した際、外国人を含む六百五人を拉致。博物館や美術館にあった文物、政府の重要書類、軍の兵器や装備品などを持ち去ったという。

 安全保障理事会やアナン事務総長はイラクに対し、決議や声明を通じてたびたび調査への協力を要求。二〇〇〇年二月には高等調整官ポストを設置したが、事実関係を否定するイラクは協力を拒んできた。

 しかしイラクは、米国が対決姿勢を強める中で、十月下旬には略奪した文化財の一部を返還。今月八日には、クウェート国民に向けた声明で侵攻を初めて謝罪するなど、クウェートとの関係改善を意識した行動に出ている。

 ただ、クウェート政府はこの声明を「価値がない」と一蹴。返還された文化財についても「重要なものは含まれていない」と指摘しており、イラク側の誠意には疑問符が付いている

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