イラク大統領、国民に査察受け入れを促す
【カイロ5日鈴木眞吉】イラクのフセイン大統領は五日、イスラム教のラマダン(断食月)明けを祝う革命評議会の席上演説し、「査察を受諾したのは、(米国の攻撃から)イラク国民を守るためのもの」と語り、査察受け入れは、米国を中心とした国際社会の圧力に屈したものではなく、国民のためだという“演出”を行い、国民に査察の受け入れを促した。同大統領が、今回査察に関して言及したのは初めて。
前日の四日には、ラマダン副大統領はじめ、アミン国家監視局長、イラク外務省などが、三日に行われた大統領宮殿査察を一斉に非難しており、体面を重んじるとされる同大統領がどのような理由をつけて収拾を図るのかが注目されていた。先月中旬、国連査察無条件受け入れに反対する国民議会の決議を受けてそれを説得する形を取ったと同様の手法を用いたようだ。
今後も体面を保つための理由作りをしながら逐一対処するものと思われるが、体面を保てなくなる場面に出くわすときが問題になってくる。大量破壊兵器の開発も存在も完全否定した立場を今後どのように貫き通すのかが注目されるところだ。
イスラム世界のほとんどが、ラマダン明けを祝うお祭り「イード・アル・フィトル」を五日から三日間行うことから、国連査察団は五日と六日の査察を休止する。