イラク問題で平和的解決を目指す−高村中東特使
【カイロ1日鈴木眞吉】日本政府の中東特使としてエジプト入りした高村正彦元外相は一日午前、カイロでマーヘル・エジプト外相、ムーサ・アラブ連盟事務局長と各々会談した。高村特使はマーへル外相との会談で、「日本としてはイラク問題が平和的に解決することを願っている」と切り出した。高村特使は、ムーサ事務局長との会談後報道陣に対し、「日本は中東諸国の問題が平和的に解決されるよう努力している」と語り、日本は十二月八日を迎える以前に、全中東諸国と協議し、また日本の近隣諸国と連絡を取りあって、最大の努力をする意向であることを強調した。
高村特使が強調した日本の努力には、国連安保理が先月二十五日、食糧や医薬品などの人道物資の購入目的に限定して原油輸出を認める「石油・食糧交換プログラム」を、十二月四日までの九日間だけ延長を認めたが、更に延長するよう努力するとの意味が含まれているようだ。なお、十二月八日はイラクが国連安保理に対し、大量破壊兵器関連施設の報告書を提出する日であることから、戦争を避けるため、アラブ諸国と協調して、イラクに対し、完全な報告義務を果たすよう要請する意味も含まれている。
日本は、対イラク戦争を準備する米国から、イージス艦派遣や後方支援を含めた“貢献”を願われているとされるが、高村特使は、その件については情報を得ていないと語った。
アラブ諸国の本音は、日本がアラブ諸国の意向に沿って米国に対し影響力を発揮してほしいということだが、イラクの態度いかんによっては戦争に突入することもありうることから、日本がどこまでアラブ諸国の願いに応えられるかは未知数だ。
高村特使は夕方、カイロ市内でムバラク・エジプト大統領とも会談する。