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イラクで査察開始

初日はカーボン関連工場と元女性刑務所

 【カイロ27日鈴木眞吉】国連安保理決議一四四一号に基づいてイラク入りした国連大量破壊兵器査察団は査察初日の二十七日、首都バグダッドの近郊にある二つの施設に入り調査を行った。国連によるイラクへの査察が行われるのは一九九八年十二月以来約四年ぶりとなる。

 査察団は同日午前八時半(日本時間同午後二時)ごろ、バグダッド市内の査察団本部を出発、国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)がファルジャのカーボン関連工場に、国連原子力機関(IAEA)がアルラシャドの元女性刑務所に抜き打ちで入り調査した。カーボン関連工場は以前にも査察を受けたことのある施設で、監視装置の点検やサンプル採取などが行われたという。元女性刑務所は、IAEAが疑惑施設にリストアップしていたもので、査察は三時間程で終了した。

 カタールの衛星テレビ「アルジャジーラ」は、査察日程は一切公表されず、査察現場もジャーナリストは完全に締め出されていると何度も繰り返し放送した。

 査察対象施設は大統領関連施設を含め一千個所に及ぶとされ、抜き打ち査察が基本となる。大量破壊兵器関連報告書の提出期限である十二月八日までは、前回査察した施設の点検と、イラク側とのホットライン設置、通信施設の整備などを行うとみられており、今のところイラク側との衝突はないようだが、拒み続けてきた大統領関連施設などへの査察活動が本格化される段階で、イラク側が査察団の立ち入りに実際に応じるかどうかは不透明だ。

 ただ、アルジャジーラは二十七日、イラクのアジズ副首相が同日、大統領関連施設を含めたいかなる施設に対しても、査察団を受け入れると述べたと報じている。

 十二月八日までにはさらに三十五人前後の査察官が追加され、年末には百人体制になる予定。最終的には二百八十人前後の査察官がイラク入りする。

 イラクが無条件査察を拒否する事態になれば米国及び国際社会の武力行使を招く可能性があるだけに、査察に対するイラク側の出方が注目されている。

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