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イラク、「新たな開発計画ない」

時間稼ぎの可能性も

 【カイロ20日鈴木眞吉】大量破壊兵器査察団先遣隊を率いてバグダッド入りしている国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)のブリクス委員長と国際原子力機関(IAEA)のエルバラダイ事務局長は十九日、フセイン・イラク大統領の顧問サアディ氏及びサブリ・イラク外相と各々会談し、二日目の協議を終えて記者会見した。会見でブリクス委員長は、「イラクとの間で包括的実務的な協議ができた。イラクから査察に対する全面的な協力の確約を得た」と語り、イラク政府が大量破壊兵器開発に関する報告を、期限とされた十二月八日までに国連に行うことを約束したことを明らかにした。エルバラダイ事務局長も、来週から始まる査察作業にイラクが誓った内容を実行するよう期待を表明した。

 それに対し、サアディ顧問は記者団に対し、大量破壊兵器について、「新たな開発計画はない。報告は古い計画に補足説明をつけて提出する」と語り、前査察団が九八年に引き揚げて以降開発を継続しているとする米英の主張を真っ向から否定した。「新たな開発計画はない」との主張は、当面申告期限を守るという義務を果たしながら、米英を含めた国際社会の反応や出方をみて、時間稼ぎをする意図を持っているものと思われる。その裏には、イラクは、米国が既に把握済みの情報だけを開示して、まだ把握されておらず、隠し切る自信のあるものは完璧に隠し切る意向を固めたとも考えられるからだ。

 フセイン政権にとっては、一部を開示することによって、査察団と国際社会を満足させて、査察を終わらせ、重要な部分を残存させることが唯一最高の方法と言えるだろう。

 ブリクス委員長は十九日、「多くの国がイラクが大量破壊兵器を所有していると考えている」と語り、正直に申告するように促した。今までのイラクの態度から考えて、それをまともにやるとは考えにくい。査察団の真価が問われている。

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