イラク大統領、大量破壊兵器所有せずと言明
イラク国会に書簡
戦闘を覚悟か? リビア亡命を計画
【カイロ17日鈴木眞吉】イラクのフセイン大統領は十六日、同国国会に書簡を送り、同国は大量破壊兵器を一切所有していないと言明するとともに、国連安保理決議を受け入れた理由は、(同国が大量破壊兵器を所有していないという)真実を明らかにすることにより、米国に攻撃の口実を与えず、国連制裁を解除させるためだと説明した。書簡は十六日開会された同国国会の冒頭で読み上げられた。フセイン大統領自身が決議受諾について述べたのは初めて。
一方、イラクのアジズ副首相も同日、記者団に対し、国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)と国際原子力委員会(IAEA)の先遣隊が十八日にバグダッド入りすることに関して、一行を歓迎し、査察に協力する意向を表明する一方、「米国は真実が明らかになり、うそがはっきりすることを恐れている」と語り、イラクには大量破壊兵器が存在していないことを強調した。
イラクは国連から、十二月八日までに、大量破壊兵器情報の完全開示を迫られており、このまま「所有せず」を貫いた場合、米英による軍事行動に直面する可能性もある。
フセイン大統領は、本人と長男を除く家族と側近らをリビアに亡命させる計画を進めていると言われ、既に戦闘は避けられないものと覚悟しているとも見られる。どの時点で態度を変更するのか、または変更しないで否定しきるのか、今後の姿勢が注目されるところだ。