クウェートの略奪文化財を返還へ―イラク
【ニューヨーク18日池本拓】国連は十八日、イラクが一九九〇年のクウェート侵攻の際に略奪した文化財の返還が十九日から始まると発表した。略奪文化財の返還は、大量破壊兵器査察、行方不明者調査と並び、国連・イラク間の懸案となっていた。返還は、両国国境の非武装地帯にある国連イラク・クウェート監視団(UNIKOM)の施設で行われる。
安全保障理事会は、クウェート侵攻以来、決議を通じてイラクに返還を重ねて要求。イラクは今年七月、ウィーンで開かれた国連との高官協議で返還に同意していた。
イラクは九〇年八月にクウェートを侵攻した際、イスラム博物館や国立美術館にあった文物や、外務省や首相府にあった重要書類、戦闘機や兵員輸送車、地対空ミサイル、対戦車ミサイルなどの装備などを同国から持ち去った。
このほか、イラク軍によって六百人以上がクウェートから拉致されたとみられており、国連とクウェート政府はイラクに調査を求めている。