核解決へ「まず米朝中協議」浮上
北朝鮮、主導権確保へ揺さぶり
【ソウル17日時事】米政府高官が十六日、北朝鮮の核開発問題をめぐって米朝中三国協議の再開催も選択肢と表明したことで、日韓両国を加えた五カ国協議の前段階として三国協議が開かれるとの観測が浮上してきた。仮にそうした流れになった場合、核燃料の再処理を完了したと米国に通告するなど、協議の場で主導権を握ることを狙って「常とう手段」(韓国消息筋)の揺さぶりをかけた北朝鮮の狙いが、一見すると奏功した印象も受ける。
北朝鮮が今後も、協議を優位に運ぶための手を打ってくることは十分にあり得る。朝鮮半島の非武装地帯(DMZ)で十七日起きた南北両軍の銃撃戦も、その文脈に沿った行動の可能性もある。
北朝鮮は金正日体制の存続保証を米国から取り付けるため、一貫して「朝米会談が多者会談より先行しなければならない」(労働党機関紙・労働新聞)と主張。ブッシュ米政権が強硬姿勢を崩さないため、米朝のみが参加した会談は実現困難と判断しているとみられるものの、できれば日韓両国は核協議から排除したいのが本音との見方が根強い。
仮に三国協議が先に開催されるならば、五カ国協議を目指してきた米国がとりあえず譲歩して核問題解決に向けた協議の立ち上げを優先し、それを受けて北朝鮮が「米国がわれわれの主張に歩み寄った」と大義名分を付けて次に五カ国協議に応じる展開も予想される。
ただ、何カ国が参加するのであれ、協議の開催は「スタートにすぎない」(韓国消息筋)との見方が一般的。米朝間の相互不信は深刻で、核問題解決に向けた道のりは曲折が避けられそうもない。