拉致の5人が羽田空港に到着
24年ぶりに家族と感涙の対面
北朝鮮に拉致され、生存が確認された新潟県・佐渡島の曽我ひとみさん(43)ら五人を乗せた政府の全日空チャーター機が十五日午後二時十九分、羽田空港に到着した。チャーター機は同二時半に空港内のVIスポットに止まり、政府代表の安倍晋三官房副長官が機内に入り出迎えた。
日本に一時帰国した五人は、曽我さんのほか、新潟県の蓮池薫さん(45)と奥土祐木子さん(46)、福井県の地村保志さん(47)と浜本富貴恵さん(47)。中山恭子内閣官房参与の先導で、地村さんと浜本さん、蓮池さんと奥土さん、曽我さんの順で五人はタラップを降り、一九七八年に拉致されて以来二十四年ぶりにVIスポットで待ち受けていた家族らと再会した。
手に日の丸、胸にブルーリボンをつけた家族らは、五人に花束を渡すと互いに肩を抱き合い、涙を流した。日本の土を踏んだ五人と家族らは徒歩で空港内の貴賓室に向かい、約三十分間、家族と水入らずの再会の時間を持った後、都内のホテルに向かった。
五人と家族は十七日午前まで都内のホテルで滞在し、それぞれの地元に帰郷する。滞在期間は「一−二週間」の予定だが、政府としては「本人や家族の意向を尊重する」としている。
日本側が手配した全日空チャーター機は、十五日午前七時十分に中山内閣官房参与や医務官ら政府の支援チーム職員が搭乗して羽田空港を出発し、平壌・順安国際空港に同九時二十七分に到着した。
政府の支援チームには五人の確認のために骨相の専門家も同行。五人はほぼ定刻通りに政府チャーター機に搭乗し、午後零時十四分に平壌を発った。機内ではみそ汁などの和食の機内食が用意されたほか、家族らの手紙やビデオによるメッセージを収録したパソコンが準備された。
この日、午前に記者会見した福田康夫官房長官は、五人の一時帰国について「大変よかった」と感想を述べるとともに、引き続き拉致問題の解明と検証に努力する考えを強調。また、政府チャーター機で北朝鮮入りした中山内閣官房参与が五人の家族の帰国も北朝鮮側に要請したことを報告した。