猛暑で家庭崩壊が露呈!?―仏
肉親の死、知らず―身元不明遺体が300
【パリ25日安倍雅信】今夏の猛暑で死者が一万人を超えると予想されているフランスで、三百人の身元不明遺体が埋葬されずにパリで保管されている事実が明らかになった。ユベール・ファルコ高齢者担当相が、仏ラジオ局RMCのインタビューで語ったもので、「いまだに三百の家族が自分の母親や祖母の死を知らずにいる」と述べた。
フランスでは猛暑により、多数の高齢者が死亡したことから、政府の対応の遅れに批判が噴出している。ファルコ担当相は、遺族が名乗り出ない状況を「これが正常な状態と言えるか」と懸念を表明、死者の続出を「社会的結びつきの欠如」「社会全体の責任」として、政府だけの責任追求が問題の本質でないと反論した。
実際、今夏の猛暑で亡くなった八十歳以上の高齢者の大多数は、独り暮らしの女性たち。夏のバカンス中で訪れる家族がいなかったことなどが指摘されている一方、パリなどの大都市では、身寄りのない老人が自宅で熱中症などで亡くなった。夫に先立たれたのではなく、独身で、親族との交流もない高齢者が急増していることが、熱波で表面化した形だ。