イラク問題で仏伊関係冷え込む
【パリ28日安倍雅信】イタリアのベルルスコーニ首相が三月二十一日、欧州連合(EU)首脳会議終了の記者会見で、「フランスは国連を無能化し、EUと米国の間に深刻な亀裂をもたらした」とフランスを激しく非難したことで、フランスとイタリアの関係が冷え込んでいる。
米英のイラクへの武力行使を支持するベルルスコーニ首相は、フランスが国連安保理の常任理事国として拒否権発動の特権を乱用し、「世界の平和維持のために作られた国連が、フランスが拒否権を振り回すことで無能化させ、信用を失墜させた」と非難したことが、フランスを苛立たせているようだ。
二十七日にローマを訪問した仏閣僚の一人、ドヴェジャン地方自治相は、イタリアの閣僚との会談の席上、ベルルスコーニ首相の厳しいフランス批判に対し、仏政府は苛立っていることを伝えた。同地方自治相は、さらに「仏政府は、イタリアの八割の国民及び、ローマ法王ヨハネ・パウロ二世がイラク攻撃に反対していることも考慮している」と伝えたという。
ドビルパン仏外相は、イラクの戦後処理などを協議するため、ドイツ、ロシア、イタリア、スペインを三十一日から訪問する予定で、四月一日にはローマ入りし、悪化している両国関係の調整を図りたいとしている。