仏外相、イラク攻撃支持のEU加盟予定諸国を批判
【パリ17日安倍雅信】欧州連合(EU)が対イラクの緊急協議を行う前日の十六日、フランスのドビルパン外相は、イラク攻撃を支持しているEU加盟予定国に対して不快感を表明した。査察の強化延長を主張しているフランスは、EU加盟で弱い立場にある候補国に対して、圧力を加えることで、EUとして武力行使に反対する流れを作ろうとしている。
仏ニュース専門TV局LC1に登場したドビルパン外相は「連合の一員になる時は、その規則を理解するだけでなく、原理原則を理解しなければならない」と述べ、武力攻撃に支持表明している加盟予定国のポーランド、ハンガリー、チェコを強く牽制した。
イラクへの武力攻撃やむなしとして米国への連帯を表明しているのはEU十五カ国中、英国、ポルトガル、スペイン、イタリア、デンマークで、そこに加盟候補国が加わっている。そのため、武力行使反対のフランス、ドイツの主張がEUの主流、あるいは原則とは、必ずしも言えない。
EUは十七日、対イラク政策で緊急協議を行う。単一通貨ユーロの完全流通で経済統合を果たしたEUは、次の段階として政治統合への道を模索している。対イラク問題はEUが共通外交政策を打ち出せるどうか、大きなテストケースとも言える。しかし、分裂を回避し、共通政策を打ち出すのは困難との見通しが強い。