SARS特ダネ報道で記者停職処分−中国・広州紙
【香港8日深川耕治】八日付の香港紙「明報」によると、中国政府の公式発表に先んじて広東省広州市内の病院に新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)に感染した疑いのある男性(32)が入院していることを特ダネ報道した広州紙「南方都市報」の女性記者が停職処分を受けた。
停職処分を受けたのは同紙記者の曾文瓊さん。昨春のSARS報道で「全国SARS撃退宣伝優秀記者」として賞を受け、記者としての国内的評価は高い。先月二十七日付で曾記者ともう一人の男性記者の署名入りでSARS疑似感染者出現の特ダネ情報を独自報道し、系列紙の北京紙「新京報」にも配信掲載。曾さんは明報の取材に対し、「現段階では休暇状態。職場復帰にはしばらく時間が必要」と答え、停職処分を受けていることを認めた。
同報道に対して中国衛生省や党宣伝部門は強い不満を抱いており、曾記者について「組織性や規律性が微塵もない」「マイナスの影響を与えかねない」などの処分対象になる審査意見が相次いだため、停職処分が検討された。特ダネ記事を書いたもう一人の記者については処分対象にはなっていないという。