女性店員、SARS感染の疑い−中国広州
新華社電でようやく発表
中国当局、完全否定翻す
【香港8日深川耕治】八日の新華社電によると、中国広東省と同省広州市の呼吸疾病専門家らは七日午後、合同で発熱などの症状で市内の病院に隔離入院していた広州市内のレストラン女性従業員(20)を診断した結果、新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)の疑いがあるとの結論に達した。
河南省出身の同女性は先月二十五日から気分が悪くなり、同二十六日に発熱。同三十一日に広州市越秀区の病院で受診し、血液やレントゲン検査を行った後、越秀区第一人民病院に転院して隔離治療。レントゲン検査で肺に影があることから、広東省の専門家らは最終的にSARS疑似感染例と判断した。
同女性の住居周辺は徹底消毒され、密接に接触した四十八人は隔離観察状態で、一般接触した五十二人は医学観察を受けているが、発熱などの異常は見られないという。同女性は七日間連続で平熱を保ち、病状は安定している。
同女性がSARSの疑いで隔離入院していることは五日付香港各紙が詳細に既報し、SARS研究の中国第一人者である鍾南山広州呼吸疾病研究所長も同女性が初期検査でSARSの陽性反応が出ていることを認めていたが、広州市衛生当局は完全否定。香港紙報道の三日後にようやく新華社電で事実関係を発表し、広州市衛生当局の責任問題は問われていない。今回も昨年のSARS情報隠ぺい同様、中国当局に情報操作の疑いがあることが浮き彫りになった形だ。