「疑い例」患者、容態安定―中国広州
4日連続で平熱
感染是非判明には5−7日必要
【香港28日深川耕治】中国衛生省は二十八日、広東省広州市で新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)「疑い例」と診断された男性(32)の体温が四日連続で平熱を保ち、容態が安定しており、男性の家族など密接な接触を持つ関係者からは発熱などの異常な症状が出ていないことを明らかにした。
SARSの国内研究者らは、「疑い例」の男性患者がSARSに感染しているかどうかの正確な結果が出るには検査後五―七日を要するとしており、感染是非が判明するのは年末ぎりぎりまで持ち越されそうだ。
新華社電などによると、呼吸疾病研究の権威、鍾南山・中国工程院士が「SARSのコロナウイルスはいったん出現すると完全な消滅は困難であり、ごく少数のSARS疑い例が現れたことは奇怪なことではない」、「現段階でも感染源が動物であるとの結論を出すのは尚早であり、現行の衛生管理体制ならば国内で大規模なSARS再来はあり得ない」などのコメントを出して冷静な対応を一般人に呼びかけている。
一方、北京市ではSARS疑い例が広州市で発生したことを受け、北京空港で広東省からの旅客専用の入境口を設置、衛生局職員を増員して検温など検疫体制を強化した。新華社電によると、二十七日、広州発北京経由ハルピン行き列車の乗客にSARS感染者が出たとの情報が入って一時緊迫したが、調査の結果、事実でないことが判明。その後は鉄道駅各所で検疫体制を強化して二十四時間態勢の水際防止策を取っている。