新型肺炎の疑い、新たに25人隔離−シンガポール
【香港9日深川耕治】シンガポール保健省は九日、シンガポール内の病院に入院中の男性(27)が新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)の陽性反応が出たことを受け、同男性と接触した二十五人を隔離したことを明らかにした。
SARSの陽性反応が出た男性は、シンガポール国立大学微生物研究所の大学院生で、八月二十三日、研究のためSARSウイルスや西ナイル熱を研究する環境衛生研究所を訪れていた。同二十六日に発熱し、九月三日以降、国立シンガポール総合病院に入院した。八日、SARSの陽性反応が出たことが判明し、現在はシンガポール伝染病センターに隔離中だ。
世界保健機関(WHO)が七月五日にSARS終息を宣言して以後、陽性反応が報告されたのは世界で初めて。シンガポール保健省スポークスマンは、「陽性反応が出た男性は九日時点で二度目のSARS検査を行った結果、陽性反応だった。もう一度検査して陽性反応ならばSARS患者として公認する」と述べている。
シンガポールはベトナム、香港、カナダなどに次いで最も早い時期からSARSの被害を受け、徹底した感染防止対策に乗り出した。五月三十一日、WHOによってSARS感染地域からリストを外され、SARS制圧を宣言。それまでの三カ月間でSARSによる死者は三十三人、感染者数は計二百三十八人、六千五百人が自宅隔離を受けた。