中国の仲介工作がヤマ場に―北核問題
【北京26日時事】北朝鮮の核問題解決に向けた中国の仲介工作がヤマ場を迎えている。米朝中三国は既に四月下旬に北京で開催した三国協議の再開で合意したが、北朝鮮は日本、韓国、ロシアを含めた多国間協議への移行には自らの体制保証などの条件を付けており、まだ道筋は整っていない。二十七日に控えた朝鮮戦争休戦協定締結五十周年での中朝の距離が「今後の核問題を占う試金石になる」(中朝筋)との見方も強い。
朝鮮戦争で、中国は朝鮮人民軍支援のため、三百万人以上の人民志願軍を派遣し、米韓両軍との戦闘で六十万人以上が死傷した。休戦協定も米朝中間に締結され、中朝は戦争を通じて「血で結ばれた友誼(ゆうぎ)」の特別な関係が生まれた。
中国の仲介工作はこうした関係を生かしたもので、七月中旬以降、北朝鮮と太いパイプを持つ戴秉国外務次官を米朝両国に派遣。ただ、唐家●(=王に旋)国務委員は同月下旬、訪中した日本側関係者に対し、「一生懸命だが、(北朝鮮への)影響力は少ない。北朝鮮の体制保証が第一だ」と仲介工作の難航を認めた。
米国からは北朝鮮の核再処理に関する情報が流れているが、中国は「核保有がまだ断定できず、疑惑段階で強硬手段に出ればイラクの時と同じではないか」(中国筋)と警戒する。その一方、仲介断念などで中国に「開き直られるとみんな困る」(外交筋)との声も出ており、中国は思惑通り国際的な存在感を増大させている。
休戦協定締結五十周年となる二十七日には「平壌で記念式典が開かれ、中国から共産党政治局常務委員クラスの国家指導者が参加する」(中朝筋)との観測が流れているが、関係国当局者もこうした動向に注視している。