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「罪人扱い、耐えきれなかった」SARS初期感染者

辞職し、名前隠して生活―中国広東省

 【香港16日深川耕治】中国本土の新型肺炎(SARS)初期感染者のうち、感染を急速に広げた最初の人物が国内メディアから実名を公表された上、罪人扱いされたことで深センのレストランでの調理師の仕事を辞め、失踪(そう)して実名を隠す逃避行生活を余儀なくされたていたことを中国・深セン紙「晶報」の電話取材で訴えた。

 十五日付の「晶報」によると、この調理師男性(35)は昨年十二月にSARS患者と診断されて広東省内の病院に入院治療後、今年一月に快復・退院し、職場復帰したが、国内メディアで実名を挙げられた上に「中国SARS感染第一号」との表現で感染拡大の張本人のような罪人扱いを受け、レストランの客足が激減したことに責任を感じて辞職した。

 同紙記者の電話取材では「自分の生活が圧迫され、仕事だけでなく親戚、友人関係にも多大な支障が出た。耐えきれなかったし、現在の所在も教えられない」と怯(おび)えながら緊張した声で答えたという。

 同男性の勤めていたレストランの責任者によると、失踪した男性は辞職後、深セン市内で小さな店を経営しているが、場所や名前は隠したままで、「自分と接触した家族、とりわけ子供や年老いた母親には一切感染していない」と話している。

 法外な治療費が未払いのため失踪したのではないか、との疑いに対して、レストラン責任者は「十数万元の医療費はすでに精算済みで、その一部は自分が援助した」と述べている。

 同男性は広東省河源市の農村生まれで、深センのレストランで調理師をしていたが、昨年十二月十日、風邪のような症状から同市内の病院で治療を受け、同十五日に河源市人民医院に入院後、SARS患者と診断された。その後、広州軍区陸軍総医院に移送されて治療後、退院したが、入院中に医療スタッフに院内感染させ、感染が急速に拡大した。

セン=土ヘンに川

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