北京市トップ、異例の自己批判−中国
SARS対策で責任認める
江沢民派の去就として注目集める
【香港21日深川耕治】新華社電などによると、中国共産党中央政治局員で北京市トップの劉淇同市党委員会書記が二十日午後、北京市幹部会の席上、新型肺炎(SARS)に関する情報開示や対策に落ち度があったことを認め、首都を担う責任者として率直に誤りを直視、異例ともいえる自己批判を展開した。
劉淇書記は「SARS感染情報が不足したことで統計数値に不備が生じた。感染防止対策が薄弱だったために早期発見、早期報告、隔離、治療が不十分となり、問題は行政責任だった」と述べた。
劉淇書記は昨年の北京オリンピック開催決定時の北京市長で、その後、北京市トップである同市書記に昇格。江沢民派として着実に昇進を続け、昨年十一月の第十六回党大会では中央政治局員に昇格して江沢民派の勢力増強のシンボル的存在となっていた。
だが、二十日、北京市のSARS感染情報や対策に不備があったことで同じ江沢民派の張文康衛生相と胡錦濤派の孟学農北京市長が同時に更迭され、北京市長よりも責任の重い劉淇北京市党委書記の去就が注目されていた。劉淇氏が今回の自己批判のみで解任されなければ、江沢民「院政」の庇(ひ)護で責任回避されたとの党内批判を浴びそうだ。