テロ絶滅に強い決意―比大統領
反テロ会議で国際協力呼び掛け
【マニラ8日鴨野守】アロヨ大統領は八日夜、マカティ市で開催中の「国際テロ防止・観光復興会議」の参加者を前に、「テロとの戦いと観光業の発展が、国家国民の繁栄につながる」と述べ、国際的連携を強化して世界的な反テロリズムの流れをさらに推進しようと呼び掛けた。
冒頭、アロヨ大統領は「テロリズムが引き起こす悲劇から私たちが学んだのは、安全な世界の確立が急がれているということだ。バリ島爆破事件は、テロには何の境界線も存在しないことを明らかにした」と指摘。
大統領は、「こうしたテロを粉砕するには、軍の力と経済力がある」とし、かつて約千人ほどの勢力だったイスラム根本主義過激派、アブ・サヤフが現在、二百人前後まで減少したのは、軍の力によるものとアピールした。
さらに、「国際テロ組織アルカイダは、国家間の繋がり、経済的な繋がりを切断しようとする、まるでガンのような存在だ。私たちは、彼らよりも強力な体制でもってこれを潰さないといけない」と、テロリズムに対して断固たる姿勢を訴えた。そのために国際間の情報交換、協力体制の確立が必要と説いた。
一方、アロヨ大統領は「貧困が、テロの温床」と語り、貧困解決のために経済的協力を求めた。さらに西洋諸国に、「危険情報」を発して観光客をフィリピンから遠ざけることのないようにと要望した。
続いて登壇したホセ・リナ自治相は、フィリピン国内でのテロ事件防止のための取り組みについて説明。フィリピンは約四万二千のバランガイ(最小行政単位)から構成されているが、リナ自治相は、「このバランガイにテロリストが身を隠せないような体制を作りつつある」と語った。
具体的には、昨年九月十一日に起きた米同時テロ事件以降、バランガイの住民の名前、年齢、職業、配偶者などの確認を定期的に実施。近くバランガイごとに、二十人の民間保安員を配置し、彼らに銃の保持を認め、危険物の発見などに協力してもらい、治安維持の強化を図る方針という。
十月末からの四連休の間は、バスなどの公共交通機関の検査を実施し、軍などの協力も得て、不測の事態を避けることができたと自賛。リナ自治相は、「しかし、市長や知事の緊張は続いており、引き続き治安に力を注いでいきたい」と結んだ。