EU、比共産党の軍事部門を「テロ組織」に指定
【マニラ1日鴨野守】フィリピンのオプレ外相は十月三十一日、欧州連合(EU)がフィリピン共産党(CPP)の軍事部門、新人民軍(NPA)を「海外テロ組織」に、またCPP創設者ホセ・マリア・シソン氏を「テロリスト」に指定したと発表した。
軍や警察を襲撃し、企業からは「革命税」と称して多額のお金を巻き上げるなどの暴力犯罪行為を繰り返すNPAとその上部組織であるCPPに対して、米国が八月、海外テロ組織に指定。これに対して、NPAはその後、全国各地で警察などを襲撃し警察署長を殺害するなどの犯行に及び、反発を強めていた。
フィリピン政府は十月、オプレ外相を団長とする大統領特別外交使節団を欧州に派遣、ドイツ、スウェーデン、ノルウェイ、デンマーク、ベルギー、スペインの六カ国を訪問し、NPAをテロ組織に指定するように働きかけてきた。
これを受け、欧州議会は十月二十八日、CPP、NPAをテロ組織とすることで一致。同党の資産はEU加盟十五カ国で凍結され、幹部のビザ発給は停止され、加盟国への亡命も不可能となる。このためオランダに亡命中のシソン氏についても、オプレ外相は同国からの追放は時間の問題、との見通しを示した。
またオプレ外相は、「今回の外交成果により、CPPがフィリピン政府と和平交渉のテーブルにつくだろう」と期待を表明。一方、ロイター通信は、シソン氏が今回のEUの決定に対して、法廷を通じて抗議を申し立てると報じている。