絞れぬ動機、犯人像 対応迫られるインドネシア政府
【ジャカルタ13日時事】インドネシア・バリ島で発生した連続爆弾テロ事件で、同国の治安当局は十三日、本格的な捜査を開始したが、動機なども含めて具体的な犯人像は絞れていない。テロ組織アルカイダが関与しているのか、同国の不安定を狙った犯行なのか――。
「これはテロ以外の何物でもない」。ユドヨノ調整相(政治・治安担当)は十三日、事件を受けた記者会見でこう憤ったが、具体的な犯人像には触れなかった。ダイバクティアル国家警察長官も事件の背景について何も語っていない。
インドネシアでは、一部のイスラム過激派が都会のアルコール飲料を出す飲食店などを襲撃する事件が相次いでいる。しかし、情報機関当局者は「高性能爆弾を爆発させるには軍事訓練が必要。国内のイスラム過激派にその能力があるか疑問だ」との見方を示している。
インドネシア政府はこれまで、アルカイダやそれとつながりがあるとみられている東南アジアのテロ組織「ジェマー・イスラミア」については、「国内に存在しない」との立場を貫いてきた。一部メディアはこれを前提に、今回の事件について、インドネシアの不安定を狙った反政府勢力の犯行などとの見方を伝えた。
しかし、今回の犠牲者の大半が外国人であることに加え、世界的な観光地バリ島が狙われ、投資や観光収入に直接影響するだけに、インドネシア政府は具体的な対応策を迫られている。