バリ島の繁華街で爆弾テロ−インドネシア
187人死亡、邦人7人含む280人以上負傷
【バンコク13日内藤毅】インドネシアからの報道によると、バリ島の繁華街で十二日午後十一時三十分ごろ、連続して爆発が起こり、外国人観光客を含む百八十七人が死亡、また、約二百八十人以上が重軽傷を負った。同国のメガワティ大統領はこの事件に対し、テロリストによる犯行と断定し、「恥ずべき行為」と強く非難している。
今回、爆発事件が起こったのは、同島南部のクタ地区の一角。ディスコ「サリ・クラブ」前で爆弾を積んだ車が爆発し、同クラブを火に包んだ。また、この爆発で、路上に駐車していた自動車やバイクから火が噴き出したほか、同ディスコの向かいにあるナイト・クラブも類焼し、多数の死傷者を出した。爆発跡は直径約五b、深さ一・五bほどの大きな穴が開いた。
地元のテレビ局は、爆発当時ディスコには、多くの観光客が居り、死者の75%がオーストラリア人や英国人、ドイツ人、フランス人、スウェーデン人などの外国人と報じている。しかし、火災などで遺体の痛みが激しく、身元が判明するには時間がかかるもようだ。一方、スラバヤの日本総領事館によると、邦人女性七人も負傷しており、そのうち二人が重傷だが、命には別状はないという。
十三日になって、同国のメガワティ大統領は記者会見を開き、現在の死者数を報告したほか、インドネシア政府は「この卑劣な爆弾テロを強く非難する」と言明。同大統領は、「治安当局は現在、懸命に犯人逮捕に臨んでおり、(テロ実行犯を)必ず厳罰に処す」と強い決意を明らかにしている。
また、今回の爆発事件で多くの死者が出たと見られているオーストラリアでも、ハワード首相がメガワティ首相と電話会談し、双方の捜査当局が合同で犯人逮捕と治安強化を行うことを決定。ハワード氏は、記者会見で、「テロとの戦いに全力を尽くす」と述べ、今後インドネシア当局の働きに期待していることを言明した。
クタ地区一帯はバリ島でも有数の観光スポットで、ナイトクラブやディスコ、レストランが密集している。爆発発生当時は土曜日の深夜ともあって、通りには観光客らでごったがえしており、一時は逃げ惑う人であたりはパニック状態に陥った。一方、同地区近くにあるサヌール地区の米領事館近くの路上でも爆弾事件があったが、これによる死傷者はなかった。