特集・米中間選挙

イラク政策、路線修正検討へ

父の側近を「最後の頼り」に−米大統領

 【ワシントン11日時事】イラク政策が最大の争点となった米中間選挙で与党・共和党が惨敗を喫したのを受け、ブッシュ大統領はベーカー元国務長官ら父のブッシュ元大統領の側近たちに頼る姿勢を見せ始めた。週明けの十三日にはイラク政策の洗い直しを進めているベーカー氏らの独立委員会「イラク研究グループ」メンバーと会談、路線修正の本格的検討を開始する。

 「父からの独立性を強調しようとしてきた軍最高司令官(ブッシュ大統領)が父のチームのベテラン勢に助けを求めている」−。十日付のワシントン・ポスト紙はこう報じた。

 ブッシュ大統領は民主主義の世界的普及のためには強硬策も辞さないとする共和党強硬派など、いわゆる新保守派(ネオコン)の人物を多数起用。国際情勢の安定を重視するベーカー氏やスコウクロフト元大統領補佐官(国家安全保障担当)ら現実主義派を重用した父と一線を画してきた。

 しかし、イラクの旧フセイン政権打倒後、大義名分となった大量破壊兵器は見つからず、対イラク戦を推進したウルフォウィッツ氏(前国防副長官)、ファイス氏(前国防次官)ら中核的人物は次々と政権を離脱。イラク情勢が泥沼化する中、ブッシュ大統領はついに、共和党強硬派の代表格ラムズフェルド国防長官を更迭、ゲーツ元中央情報局(CIA)長官を後任に指名した。

 ゲーツ氏はベーカー氏率いる「イラク研究グループ」に名を連ね、同氏やスコウクロフト氏に近い現実主義派。このため、ブッシュ政権の外交政策立案過程で、ベーカー氏らの影響力が増す可能性が指摘されている。

 ただ、「強硬派の重鎮であるチェイニー副大統領は政権内で依然として大きな力を持っており、外交政策が急激に変化するとは考えにくい」(シンクタンク関係者)と見る向きもある。今後、チェイニー氏ら強硬派と、ベーカー氏ら現実主義派の政策論争が一段と活発化していくのは確実だ。



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