■レバノン攻撃
イスラエル軍撤退後のレバノンヒズボラめぐり亀裂復興に暗雲【カイロ30日時事】イスラエル軍が、イスラム教シーア派武装組織ヒズボラに拉致された兵士の奪還や、ヒズボラの武装解除というレバノン侵攻の主要な目的を達成できないままレバノンからほぼ撤退を終えたことで、改めてヒズボラの「勝利」が印象付けられた。しかし、レバノンではヒズボラをめぐる政治的な亀裂が広がりつつあり、戦後の復興に暗雲が広がっている。 イスラエルとの戦闘が続いている間はヒズボラ支持一色に見えたレバノンでも、八月十四日の停戦後は、シーア派以外の各派から、ヒズボラがイスラエルの攻撃の口実をつくり、多数の犠牲者と国内の荒廃を招いたとするヒズボラ批判が噴出している。 昨年二月に暗殺されたハリリ元首相の二男で与党指導者であるサアド・ハリリ氏(イスラム教スンニ派)のほか、同教ドゥルーズ派の指導者ジュンブラット進歩社会党党首やキリスト教マロン派の旧民兵組織「レバノン軍団」の指導者ジャアジャア氏らが相次いで、ヒズボラが武装解除を拒んでいる点などを非難した。 これに対し、ヒズボラの指導者ナスララ師や、マロン派の野党指導者アウン元将軍らは、ハリリ派を中心としたシニオラ政権の総辞職と、野党の親シリア派を含めた挙国一致内閣樹立を要求して応酬している。 こうした状況を受け、シニオラ首相は二十九日、「われわれには大きな責任がある。まず第一に政治的なつまらぬ口論をやめ、レバノンを外部勢力の戦場にすることを阻止することだ」と述べ、国内の亀裂が外国勢力による「代理戦争」を呼び込む危険性を警告、団結して復興に専念するよう呼び掛けた。
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