■レバノン攻撃
シリアとの和平交渉模索か外相は担当官任命−イスラエル【エルサレム22日時事】イスラエルで、二○○○年以降中断されているシリアとの和平交渉を再開すべきだとの声が出ている。オルメルト首相は「(レバノンのイスラム教シーア派武装組織)ヒズボラを支援するシリアとは交渉しない」としているが、軍事作戦で壊滅できなかったヒズボラの盛衰はシリアが握っているだけに、イスラエル国内では当面、交渉の可能性を視野に入れた議論が続くことになりそうだ。イスラエルのリブニ外相はこのほど、シリアと交渉を行うことを念頭に、担当官を任命した。地元紙ハーレツなどによると、この担当官はイスラエル国内の元対シリア交渉担当者らに接触し、情報分析に当たっているという。 イスラエルは、ヒズボラが先の国連安保理のレバノン停戦決議が改めて言及した武装解除を受け入れていないことを強く憂慮している。イスラエル軍は停戦発効後の十九日、レバノン東部でヒズボラへの急襲作戦を行ったが、これには「シリアからの兵器密輸は許さないという断固とした姿勢を示す」(軍当局者)狙いがあった。 ただ、瀬戸際で兵器の輸送を阻むのには限界があり、輸出元で食い止めるのが最も効果的だ。シリア情勢に詳しいテルアビブ大学のイヤル・ジセル教授は「イスラエルとシリアの和平が実現すれば、ヒズボラにとって核兵器を使われるより大きな打撃になる」とみる。 和平交渉再開に踏み切れば、シリアがイスラエルに一九六七年の第三次中東戦争で占領したゴラン高原からの撤退を求めるのは確実。イスラエルのディヒテル公安相は二十一日、イスラエル軍放送に対し、「エジプト、ヨルダンと和平を実現した際も領土的な代償を支払った」と発言、和平実現のためには譲歩はやむを得ないとの考えを示した。
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