レバノン攻撃

犠牲拡大に困惑広がる−イスラエル

「ヒズボラ弱体化」に疑問符

 【エルサレム4日時事】レバノンでの軍事作戦を続けるイスラエルの国内で、自国民の犠牲拡大に困惑が広がっている。オルメルト首相やイスラエル高官はこぞって「戦果」を強調しているが、イスラム教シーア派武装組織ヒズボラのここ数日の反撃は激しく、必ずしも弱体化しているとは言えない状況だ。

 イスラエルでは三日、ヒズボラのロケット弾攻撃で住民八人が犠牲となり、ヒズボラとの交戦で四人が死亡した。一日に十二人が命を落としたのは七月十二日の軍事作戦開始後、最悪の事態で、四日付のイスラエル各紙は「北部にとって暗黒の日」「最も多くの血が流れた日」などと見出しを掲げ、ニュースを大きく伝えた。

 イスラエル軍はヒズボラに打撃を与えるため、国境から約二十キロ北を流れるレバノン南部のリタニ川まで支配地域を拡大しようとしている。しかし、国境から一、二キロの地点ですら戦闘が続いているのが現状で、兵士の死傷者は続出している。

 イスラエル軍はかつて、現在軍事作戦を展開している地域とほぼ同じ範囲を「安全保障地帯」として占領していたが、ヒズボラの攻撃激化による犠牲者拡大で二○○○年五月に撤退を余儀なくされた経緯がある。国民の間では、「勝利は難しく、同じ過ちを繰り返す恐れがあるのではないか」といった懸念が高まりつつある。



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