米、イランとの対決に軸足

「精鋭の革命防衛隊」関連資産を凍結

関連企業、銀行取引も禁止

開戦懸念の声も

 【ワシントン26日時事】米ブッシュ政権は二十五日、一九七九年のイランとの断交以来、最も厳しい制裁を同国に科した。国連安全保障理事会を舞台にした国際協調の下、イラン核問題の外交解決を目指すライス国務長官流の柔軟路線は後退を余儀なくされ、ブッシュ政権は圧力を一気に高める対決路線に軸足を移し替えた。米政界では対イラン開戦を懸念する声も起こり、米・イラン間の緊迫は新たな局面に入った。

 米政府が発表した対イラン制裁は、精鋭の革命防衛隊とその傘下にあるアルクッズ(エルサレム)部隊の関連資産を凍結するとともに、両部隊の関連企業およびイラン三大国営銀行との商取引を禁止したもので、ブッシュ政権はイラン締め付けへ大規模な金融制裁に乗り出した。米政府が目指してきた安保理追加制裁の取りまとめが中ロの抵抗で遅れる中、対イラン強硬派のチェイニー副大統領ら政権内保守派が巻き返した結果とみられる。

 ブッシュ大統領はこのところ、安保理決議を無視して核開発を続けるイランへの対決姿勢を強め、十七日の記者会見では「第三次世界大戦を回避する必要がある」との異例の表現で危機感をあらわにし、内外に驚きを与えた。

 その直後、チェイニー副大統領も「深刻な結果」を警告したことから、イランへの武力行使が現実味を帯びているとの憶測が乱れ飛んだ。

 同副大統領は対イラン主戦論者とされ、ライス長官やゲーツ国防長官らが開戦論に抵抗しているといわれる。

 それだけに、対イラン制裁発表後、民主党大統領候補のエドワーズ元上院議員らから「ブッシュとチェイニーは今度はイランとの戦争に突き進もうとしている」といった非難の声が上がった。


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