■米移民問題
取り締まり強化に力点−米大統領演説保守派つなぎ留め、効果は?【ワシントン16日時事】ブッシュ米大統領が十五日夜(日本時間十六日午前)に行った移民政策に関する演説は、不法移民の取り締まり強化に力点を置いた内容となった。不法移民増大による悪影響を懸念する保守派に配慮した形だが、「ブッシュ離れ」が進む保守派のつなぎ留めに効果があるかどうかは不透明だ。不法移民の有効活用を支持する産業界と、警備強化を訴える保守派との間で米世論が割れる中、ブッシュ大統領は、一定の条件を満たせば、不法移民の短期滞在を認める案に前向きな立場を示してきた。こうした姿勢は保守派には不評で、ゾグビー社の最近の調査によると、保守派層でブッシュ大統領の移民政策を支持すると回答したのは25%程度だったという。 ブッシュ大統領はこの日の演説で、国境警備隊の増員や支援のための州兵増派、センサーや無人機を使った国境監視など取り締まり強化策を発表した。明らかに保守派を意識しており、大統領は不法移民の短期滞在容認プログラムの必要性を訴えながらも、犯罪歴のチェックなどが前提になるとし、「(一時滞在容認は)恩赦ではない」「不法移民の恩赦には反対だ」と繰り返し強調した。 しかし、保守派が一連の対策発表で納得するかどうかは分からない。さらに、「ブッシュ離れ」には、移民問題だけでなく、イラク政策や政府支出の増大などさまざまな要因が絡んでいる。ワシントン・ポスト紙によると、大統領の側近、ローブ次席補佐官らは、保守派つなぎ留めに向け、減税や中絶規制、政府支出抑制などを打ち出し、「夏季攻勢」を仕掛ける構えだが、十一月の中間選挙に向けて流れを変えるのは容易ではなさそうだ。
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