平成20年6月5日

オバマ氏、民主党候補確定

クリントン氏は態度保留

 【ワシントン3日早川俊行】米大統領選の民主党候補争いは三日、バラク・オバマ上院議員(46)の指名獲得が確定した。最終戦となったサウスダコタ、モンタナ両州予備選で一般代議員獲得数を上積みしたほか、連邦議員や州知事らで構成する特別代議員も相次いでオバマ氏支持を表明したため、同氏の代議員獲得総数が指名獲得に必要な二千百十八人を突破した。黒人が米主要政党の大統領候補に選ばれるのは初めて。十一月に行われる本選挙は、オバマ氏と共和党の指名が確定しているジョン・マケイン上院議員(71)の対決になることが決まった。

 初の女性大統領を目指し、オバマ氏と激しい選挙戦を繰り広げてきたヒラリー・クリントン上院議員(60)は同日夜、地元ニューヨークで開いた集会で、オバマ氏を祝福したものの敗北は認めず、「今夜は何も決断を下さない」として、戦いを継続するか撤退するか、態度を明らかにしなかった。クリントン氏にはオバマ氏支持の特別代議員を寝返らせるため、八月末に行われる党全国大会まで説得工作を続ける道も残されているが、オバマ氏の指名獲得は動かないとみられる。

 ただ、クリントン氏は一方で、同氏を支持する同僚議員に対し、オバマ氏の副大統領候補になる用意があるとの考えを示した。クリントン氏が撤退を表明しなかったのは、副大統領候補の座を獲得するため、党内に影響力を残す狙いが込められているとの見方が出ている。

 オバマ氏は同日夜、共和党が九月に党全国大会を行うミネソタ州セントポールのホールで集会を開催し、「私が民主党大統領候補になる」と勝利宣言。「われわれは一つの歴史的な旅を終え、別の旅を始める」と、今後は本選の勝利に向けて全力を挙げる意向を表明した。

 一月三日のアイオワ州党員集会でスタートした民主党候補指名争いは、予備選日程の最終日までもつれる歴史的な大接戦となった。当初はクリントン氏が大本命とみられていたが、「変革」をキャッチフレーズに全米に旋風を巻き起こし、黒人や若年層から圧倒的な支持を集めたオバマ氏が勝利した。

 オバマ氏は今後、本選挙への準備を本格化させるが、クリントン氏との激闘によって生じた党内対立を修復し、挙党態勢を築けるかどうかがカギになる。オバマ、クリントン両氏が正副大統領候補コンビを組む「ドリーム・チケット」が実現すれば、党内融和に役立つとの期待がある一方で、“ヒラリー・アレルギー”の強い共和党に格好の攻撃材料を与えかねないとの見方も出ている。


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